プロジェクトマネジメント、プロジェクト管理におけるポータルサイト

HOME > プロマネに役立つオススメ本 > プロジェクト成功への決め手

2004年12月 3日

プロジェクト成功への決め手

紹介者:
株式会社アイ・ティ・イノベーション 代表取締役 林 衛
出版社:
英治出版
著者:
井野 弘
価格:
2,100円(税込)

私の知人の一人であり、「ITの達人」にも登場している、井野氏が独特の視点から、いままでに類書のない本を出版したので、ご紹介したい。
井野氏は、長くIT業界で実務を経験された人であり、近年は、PMOでの活動やIT組織の経営にも関り、実務とビジネス視点で多くのITプロジェクトを支援してきた。井野氏が、本書を通して何を伝えようとしているかといえば、ずばり、実務の改革である。

ここ数年間にプロジェクトマネジメントについての関心は高まり、多くのプロジェクトマネジメント関連書籍が溢れているが、その多くは、PMBOKなどの解説をしたものであり、実際にどのようなことが問題課題でどのように行動すべきかについては、書かれていない。

本書は、著者の現実の泥臭い経験とプロジェクトで失敗を繰り返したくないという強い気持ちが伝わってくる。
プロジェクトの成功構造を、現実のビジネス側面から大きな構図で捉え、真正面から全体最適の視点から分析し提言している。

プロジェクト発注側、受注側のモデルで捉え、「3つのもやもや」という形で整理している点は、大変感心した。そのとおりだと思う。
また、プロジェクトの80%以上は、開始時点で失敗しているとの主張も、私と100%同じだ。失敗の多くの要因は、発注側・受注側全体の体制に起因することは事実である。

本書の優れていることは発注側の視点で解説していることである。今まで書かれていないのが、不思議に感じる。
きっと、分っている人は忙しすぎて伝えられないだろう。(井野氏は、忙しい中このために時間を費やされたので価値がある。)
仕事の全ては、発注側から始まることは自明であるが、この分野からのプロジェクトの改革は、あまり進んでいない。

私は、今までに多くのプロジェクトの現場を見てきたが、トラブルプロジェクトの主要因として発注側が、プロジェクト活動のことをよく理解しないで行動し、失敗するケースを多く見かける。
発注側、受注側双方が、能力アップし協力関係を築くことが、プロジェクト成功の基本要件である。

プロジェクトの構想・企画、見積・提案といったレベルから論じ、そこに潜む失敗の原因を鋭く解明した初めての書籍である。
これからプロジェクトを開始する責任者の方、プロジェクトマネジャにとっても、広い視野でプロジェクトをとらえているので、是非一読されることをお薦めする。

コメント[0件] | トラックバック[0件]

コメントを書く

名前もしくはニックネーム(投稿者名として表示されます)※必須

メールアドレス(ページには表示しません)※必須

URL

コメント(スタイル用のHTMLタグが使えます)

 

トラックバック

このページのトラックバックURL:
http://www.promane.jp/blog_manager/mt-tb.cgi/88

↑ このページの先頭へ