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2006年4月10日

「インド教育を考える!~経済・ITの最新事情から教育・人材育成まで~」大盛況のインド教育セミナー、気になるその内容とは?~第3回~

全3回にわたってお伝えする「インド教育セミナー報告レポート」の3回目。最終回に当たる今回は、インド・国内双方のIT事情に精通する、(株)アイ・ティ・イノベーション代表取締役、林衛氏による講演内容をお伝えする。
第1回のレポートはこちら ⇒第2回のレポートはこちら

インドのIT業界がいかに優れた人材を抱えているかは、第一部第二部のレポートを読んでもらえればおわかりいただけることだろう。では、こうした人材を受け入れる側の国内IT産業は、今いったいどんな現状にあるのだろうか。国内の最新業界事情、そして人材育成の課題や方針について、林衛氏が語った。

第三部「真の人材育成とは! IT教育のべし、べからず」

<講演者プロフィール>
(株)アイ・ティ・イノベーション
代表取締役社長 林衛(はやし・まもる)氏

トッパン・ムーア・システムズ株式会社(現株式会社トッパン・マルチソフト)、ジェームスマーチン・アンド・カンパニー・ジャパン株式会社を経て、1998年にITの革新を実施するアイ・ティ・イノベーションを設立。SI事業の経営戦略、ユーザ系企業のIT戦略の策定、プロセス改善などに取り組む。専門誌への寄稿、著書も多い。Modusアカデミー講師。

<主催>
株式会社アイ・ティ・イノベーション

理想と現実のギャップを埋めるため、徹底した“教育”を

(株)アイ・ティ・イノベーション 林衛氏

約3時間に渡って、たっぷりとインドのIT業界について語られた本セミナー。その最後を締めくくるのが、林衛氏が語る第三部だ。
壇上に姿を現した林氏は、まず自身のインド体験を披露。インドに行って多くの学生たちと話したことや、見たもの、感じたことについてわかりやすい言葉で語り、「インド人と日本人は波長が合う。シャイだし、考えることも似ていて、すんなり馴染むことができるんですよね」と説明した。

この話で会場の雰囲気が和むと、続けて本題であるIT教育への話へとシフト。欧米や日本のIT業界が直面している問題について、詳細な解説が続けられた。

「ここ数年の間にプロジェクトそのものの難易度が上がり、ITプロジェクトへの要求は、どんどん複雑になってきています。これにともなって、プロジェクトも巨大化していく。そこで必ず問題になるのが、“人手が足りない”という“人材の問題”なんですね。
ところが、単純に人を増やせばいいかというと、それではうまくいきません。当然いい人材を探さなければなれませんし、人材を受け入れる側の人間もまた、深い知識や理解力を持って、見つけ出した人材をしっかりと教育し、活用しなければならないんです。
現在の日本の技術者の水準には、かなりの問題が有り、ひとりでプロジェクトの要件定義や設計といったプロセスをこなせるのは、弊社のスキル診断の調査によれば全体の2割程度しかいないといわれています。残りの8割は、横並びの指示待ち型。会社側が求めているのは高い管理能力を持ったマネージメントクラスの人材なのに、そのレベルに達している人材は決して多くはないんです。それどころか、SE全体の能力が落ちてきている。この、求める人物像と現実の落差を埋めていく教育が、管理側と技術者双方に必要だと考えています」

こう話し、教育の必要性について力強くアピール。さらに具体的な問題点や、今後特に必要とされるスキル、教育の手法などについて、多彩な資料を元に細かな解説が加えられ、会場の参加者たちも熱心に耳を傾けていた。

インド教育が、日本の人材とIT業界を変える!

(株)アイ・ティ・イノベーション 林衛氏

IT教育に関する多彩なノウハウが明かされたあとは、それらのノウハウを生かして実施された、経済産業省のIT高度人材育成事業(岐阜県ソフトピアにて実施)についての事例が披露された。短期的集中的に様々な技術を教えていき、あわせてプレゼンやコミュニケーション、企画能力を高めるトレーニングを実施。これを続けることで受講者の能力が上がり、最初は内気でプレゼンが苦手だった受講者たちが、最終的には堂々とプレゼンを行えるまでに成長したという。

「岐阜県のセミナーでかなりの成果を上げることができたので、これをもっと思い切って長期的にやっていったらどうだろうかと。そこで教育体系がしっかりしていて、コスト的にも安く抑えられるインドでの教育に注目したわけなんです。日本人の若手技術者がインドに行って集中的に技術力を高め、なおかつ異なった国のカルチャーに触れることにも意味があると思いますし、また管理職クラスの方がインドの人材を理解し、受け入れるためにも、インドでのIT教育というのは有用だと考えています」

こう語ると、インドでの教育風景、大学周辺の様子、食事、学生たちの写真を次々にスクリーンへと映しながら、いきいきとしたインド教育の様子をつぶさにレクチャー。インドという国がいかに日本を理解しようと努力しているかについて説明し、最後は「教育によって、企業のメンタルモデルそのものを革新する必要があり、そうして仕事を楽しめるようになった組織が、生き残るでしょう」と締めくくった。

セミナー終了後も参加者から次々と質問が飛び、会場は熱気の冷めやらぬ雰囲気。プレゼント抽選会も大いに盛り上がり、約3時間に及ぶインドセミナーは大盛況の中、幕を閉じた。

具体的なインド研修プログラムはこちら

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