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2006年8月25日

【4回集中連載 IT教育の勘所】第3回 実践。プロマネ育成法

数々のプロジェクトを成功に導き、企業を支えているのが、優秀なプロジェクトマネージャたちだ。ところが、デキるプロマネになる、あるいはデキるプロマネを育成するのは、予想以上に難しい。では、その問題点・課題は、いったいどんなところにあるのだろうか? 業界を知り尽くしたIT講師、森徹夫氏が、「IT教育の勘所」を語る。第3回に当たる今回は、森氏が実践しているプロマネ育成法を具体的に解説!

森 徹夫さん

森 徹夫氏プロフィール
森コンサルティングオフィス 代表/Modusアカデミー講師

独立系のシステム・インテグレータ、株式会社シーエーシー(CAC)にて、ロジスティックス分野を主に数多くのプロジェクトに参画し、SE、コンサルタント、プロマネとして活躍。その後、同社のヨーロッパ現地法人社長、ERPソリューション事業部長、SI企画本部長(執行役員)として事業の新規立ち上げ、ビジネス戦略立案、PMO組織の確立などに従事。
2004年に独立し、森コンサルティングオフィスを設立。現在、中堅・中小企業での効果的な情報システム活用を推進するITコーディネータ活動(経営とITのブリッジ役)およびプロジェクトマネジメント指導業務を展開中。
保有資格:技術士(情報工学部門)、ITコーディネータ

リスク分析の演習を通して、実戦的なマネジメントの勘所を把握する!

森 徹夫さん

前回もお話したようにプロマネ研修を受けに来る受講生は、プロマネとしての経験が浅い人や「思うように仕事が進まない」と悩んでいる人が大半です。皆さん、理論はおおよそ学習しているのですが、頭で理解していることと、実際にやれることとのギャップの大きさも、日々の仕事で実感しています。つまり、直接、仕事に活かす実践的なノウハウをまだ身に着けていないのです。

そこで採用しているのが、ワークショップ形式のスタイル。プロジェクト計画編の研修プログラムを例にとれば、3日間のうち、約60%程度を演習に充てています。内容は、リスクマネジメントを主題にした討議と発表・講評で、5~6人のチームをつくってサンプルプロジェクト(実際に経験した事例ケース)を分析し、実現可能性の高いプロジェクト計画を立案します。
具体的には、プロジェクトの特性を把握した上で、どのようなリスクが内在しており、それを回避するためにどのような対策を講じればいいのか……。さらに挙げられた対策をプロジェクト計画へどのようにして組み込んでいけばよいのか…を全員がプロマネの立場で検討します。その後、成果をグループ別には発表し、各自がレビュアーの立場に立ってディスカッションする参画型の研修方式です。

この研修を通じて、プロジェクト計画・遂行の「現場ですぐに使える実践的なコツ、ノウハウ」を体得できるだけではなく、「早期のチームビルディングがいかに重要か!」を再認識できる点が特長と自負しています。
というのも、受講生の中には、率直な討議があまり得意でない人もいますし、初めて顔を合わせたためか緊張感が漂い、なかなか話が進まないチームもよくあります。そんなときは私がちょっとだけ手助けをして、フランクに話せる雰囲気づくりに努めます。会話の糸口を作ったり、進め方のアドバイスをしたり。 そのうちに受講者同士の会話が活発となり、どのチームも初期のコミュニケーション障壁を超えた満足感が見え始めますね。初めての顧客やメンバーと組むことが多いプロマネにとって、早期のチームビルディングと緊密なコミュニケーションが、とても重要であることを実感しているはずです。

「プロジェクト設計」は、システム設計より難しい!

森 徹夫さん

当研修で作成する実現可能性の高いプロジェクト計画とは、なんでしょうか? 一言でいえば「成功へのシナリオ」です。ユーザーの要求が高度になり、プロジェクトを取り巻く制約条件も増加する中でゴールに到達するには、最適な実現シナリオを描かなければなりません。すなわち、「プロジェクト自体の設計」です。これは、SEがやっているシステム設計よりも難しく、エネルギーを注入しないと良いものはできません。かなりの経験が必要ですが、初心者でも一定水準の品質を確保できるセオリーがやはりあるのですね。
簡単に言えば、リスク分析・回避策の検討結果をいかにスケジュールやプロジェクト体制、予算などに組み込んでいくか・・・の計画立案プロセスをしっかりと身につけることです。
計画どおりには進まないのがプロジェクトですが、このようなセオリーに沿って作成した計画はやはり「論理」があるだけに実行遂行段階の変更発生時でも、難易度の高いプロジェクトでも応用性が違います。

これからのIT業界を生き抜くためには、従来型のマネジメント方法から脱却し、軸となる考え方(マネジメント・メソドロジー)をしっかりもったプロマネの存在が欠かせません。

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