プロマネの勘所
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2008年9月19日
【インドIT研修(2)】第一回 研修に応募し、現地でルームメイトとなるまで
自ら手を挙げ、社内選抜に勝ち抜く
― 本日はお忙しいところ、お時間をいただきましてありがとうございます。お二人にはインドIT研修の参加者ということで、いろいろと、ざっくばらんにお話を伺いたいと思います。まず、簡単な自己紹介を一言ずついただきましょう。上高牧さんからお願いします。
上高牧
はい。関電システムソリューションズ、関係会社ソリューション事業部の上高牧司と申します。今年でSE歴は8年目です。
原田
富士通鹿児島インフォネット 第二金融ソリューション部の原田啓孝です。社歴は6年目です。
― まず、お二人がインドIT研修に参加されたきっかけについてお聞きします。例えば、社内募集があったので自分から手を挙げたとか、突然上司から「君、インド行かないかね」と言われたとか、そういったお話を最初に伺いたいと思います。
原田
僕は、インド研修を切望していましたので、自分で手を挙げました。会社としては4期目の参加だったので、前に研修に行った方々の話も聞いていて、「これは行くしかないな」と。
― 原田さんは、もともとインドに興味がおありだったのですか。それとも参加された先輩方のお話を聞いて、行きたいと思ったのですか。
原田
両方ですね。以前から、インドのスピリチュアルな部分にすごく興味がありました。先輩たちの話を聞いて、拍車がかかり、さらに行きたくなったという感じです。
― 先輩のお話の中で、どういう部分が拍車をかけたのでしょう。「行くぞ!」という決め手になったことは何かありましたか。
原田
やはりクロスカルチャーの部分への興味が大きかったですね。もちろん「研修もITが体系的に学べて、しかも英語なので、苦労もありつつ、得るものも大きいよ」とも話され、ITだけではなく人間的にも自身のスキルアップの絶好のチャンスだと思いました。実際英語では苦労しましたね(笑)。
上高牧
よく頑張ったよね(笑)。
― 上高牧さんはいかがでしたか。
上高牧
当社では今回が1回目で、それ以前にこういう海外研修はありませんでした。
ですから、いきなり募集がかかりまして、びっくりしたというのが第一印象でした。
ただ、SEとしてレベルアップにつながる話ですし、経験という意味でも自分にプラスになる話でしたので、「こういうチャンスをみすみす流しているようでは、ダメではないか…」と思いまして、「まずは応募はしよう!」ということで社内の選抜試験を受けることにしました。
今だから正直に言いますと、どちらかというと勢いで応募した感じでしたので、具体的に何をしようとかいうはっきりとした目標は応募してから考えました。
― 上高牧さんの会社では初めての募集だということでしたが、「なぜインドなんだ?」とは思われませんでしたか。
上高牧
インドがITで発展しつつあるというのは聞いたことがありましたし、インドや中国のように急激な成長を続けている海外勢の話を耳にした時、特に根拠はありませんが「海外では日本より進んだ方法や内容をやっているのではないか?」とか「インド人や中国人は日本人とは違う感覚や意識でITの勉強をしているのではないか?」と思っていました。
そういった「日本との違い」を現地で実際に見たり聞いたりして、刺激を受けるということでインドなのかな、と最初は思っていましたね。
― お二人とも自分から手を挙げられたということで、やる気は十分だったのですね。インド研修に関しては、原田さんは先輩方からいろいろ情報がきていたと思いますが、上高牧さんは1回目なので、募集のときの説明の内容で判断されたのですか。
上高牧
当社の常務が事前にインド研修視察に行っていましたので、最初はそのレポートを読みました。その他にはインターネットで調べて大体のイメージを掴みました。当社には経験者はいませんので、限られた情報だけで少し不安もありましたが、行く前から事細かに知ってしまうと楽しみも減ってしまうので、私の場合はこれくらいでちょうど良かったと思います。
「インド?よく行くねえ」と周囲からの声が
― 研修に手を挙げられたことに関して、上司の方やお仲間の方は、どういった反応でしたか。
原田
僕は会社では、プライベートと分けた行動をとっているんです(笑)。でも、僕を深く知っている人からは「うまくやったな」と言われました。
― それは「向いているよ」ということでしょうか。原田さんはインドがお好きそうですし、業務の一環として研修に参加できたので、「おお、やったな」という感じかなと思います。
原田
8割がたは合っていますね。「このインド研修に原田は絶対手を挙げる」と予想していた先輩方がたくさんいらっしゃいました。インド研修へ参加希望の旨を熱く課長に話し、行くことが決まった後、部長から保証書のサインをいただく際に「頼むからしっかり!」と言われました。
― それで、どう反応されたのですか。
原田
「大丈夫です」と言いました(笑)。内心「みてろよ…」と思いながら。
― なるほどね(笑)。上高牧さんはいかがでした。初めての研修ですから、原田さんの場合とはまた違っていたのではないかと思いますが。
上高牧
はい。やはり「よく行くねえ」という感じでした。インドというと、正直「ちょっと大変そうやな」というイメージがあるじゃないですか。僕自身、少しだけ不安なところもありましたし、周囲もそういうイメージが一番大きかったと思います。
原田
そうですね。うちの会社も最初は誰も手を挙げなかったみたいですよ。ですから指名されて行ったという話を聞きました。その次からは手が挙がって、僕のときはけっこう多かったですね。今回当社からは3人行きましたが、今までの枠が2人までだったので、絶対誰かが落ちると思っていました。
上高牧
うちは、6人か7人ぐらい手が挙がりました。一人しか選ばれないと聞いていたので、「まあ、あかんやろな」と思っていたのです。
― それはかなりの倍率でしたね。
上高牧
ちょっと話がそれましたけれど、とにかく「インドって生活が大変やろ」というイメージが強いみたいでした。それと「英語は大丈夫か?」という意見が多かったですね。
多くの方に声を掛けていただきましたが、「がんばってや!」という前向きな声を掛けてくださる人と「大変やで…」とちょっと不安感を煽ってくる人がいました。その人の人柄が見えるというか、ポジティブ思考派かネガティブ思考派かが分かるということで、面白かったですね。ちょっと年配の方には「水が悪いんちゃうか」とか、そういうよく聞く話を散々言われていましたね。「腹こわすんやろ」って(笑)。
原田
それは僕も同じです。だから僕も絶対1回は腹を下す覚悟を決めて行きました(笑)。結果はまた後ほど…。
― 最近はNHK特集などで取り上げられて、インフォシス・テクノロジーズやTATA、ウィプロのような会社の露出も日本で多くなりましたし、随分イメージが変わったかなと思っていたのですが、昔ながらのインドのイメージもいまだに残っているのですね。
上高牧
そうですね。ビジネスの世界のことは皆さん知っていらっしゃいますが、インドに4ヶ月も行くとなると、すでにそこで生活することになるわけなので、ずっとホテルにこもるわけでもないし、ずっと会社で仕事するわけでもないですから、「生活はやっぱり大変やろう」という意見が多かったと思います。
― 4ヶ月は長いですから、本当にいろいろな経験をされますよね。
ルームメイトとしての「運命の出会い」
― いよいよインドに行ってからの話に移りますが、お二人はルームメイトだったのですよね。
原田
ルームメイトです。運命の出会いをしました。「よくぞ集まった」という3人だったと思います。
― 現地では、3人でのルームシェアだったのですね。
原田
そうですね。各自の部屋があり、リビング、キッチンがシェアエリアです。
― その4ヶ月のルームシェア生活はいかがでした。
原田
全ては最初にランダムに部屋割りされたメンバーが良かったなと感じています。同じ部屋になる人次第で、インドに滞在する4ヶ月間の中身ががらっと変わると思うんです。今回は人に恵まれたという感じがします。
上高牧
彼らに出会った時の第一印象は、「え~!そういうこと!」という感じですね。彼ともう一人のルームメイトはすでに成田空港の時点で目立っていましたから(笑)。私は、一応4ヶ月間まるまる勉強に集中する計画で行っていたのですが、2,3日目で「これは再計画をせなあかんな」と。彼らとの出会いは想定外でした。でも彼らのおかげで「勉強以外の幅広い経験をさせていただいた」ということで、きれいにまとめさせていただこうかと(笑)。
― 社外のこんなに気の合う人との出会いというのも、なかなか珍しいかもしれませんね。
原田
意外ですよね。僕はルームシェアの経験はありませんが、学生時代は体育会系の部活だったので、合宿のような感覚に似ているなとは思いました。
上高牧
そう、まるで学生のノリでした。
原田
僕らのアパート名はクラリオンなので、僕ら3人は「クラリオンズ」です。
― クラリオンズ、なかなかいい名前ですね。
原田
クラリオンズは、笑いあり涙ありでちょっと学生時代を思い出す感じでした。
上高牧
熱かったですね。特に夜と休日は熱かった…毎日楽しかったですよ。
― 学生時代の熱さを、そこで蘇らせたのですね。私たちはどうしても、仕事をしているうちに知らず知らずに疲弊してくる部分があると思いますが、疲弊しかかったエネルギーが、インドに研修に行くことで再生されるような感じはありましたか。
原田
それも一緒に過ごす人によると思います。そこでルームメイトになった相手と合わなければ、気持ちを解放できませんし。そういった意味では、僕たちの場合、すごいエネルギーの解放があったと思いますよ。
(次回に続く)
構成:萩谷美也子
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