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2009年1月16日

【新春放談】第二回 「2009年も2008年同様『原点に戻る!』」

2009年も2008年同様『原点に戻る!』

― さて、2009年は、どのような年になるでしょうか。もしくは、どのように乗り切ったらよいでしょうか。

林 衛


ものすごく面白い年になるでしょう。過去の常識は通用しないでしょう。だから新しいものを作るには、いい年ではないでしょうか。それから中間というのがないでしょうね。要するに1か0に近いでしょう。やるかやらないか。あるいは、役に立つか役に立たないか。物も人も全てのリソースをはっきりさせる。そういうことができた企業は、成功するでしょう。但し、経営能力が試されるわけですから、どの企業でもできるわけではないと思います。経営能力やマネジメント層にいる人たちの行動が結果を大きく左右することになるでしょう。

能登原
2008年の初めに話していたことと一緒で原点に戻るということだと思います。社会の上振れした部分が世の中に影響を及ぼしていますが、基本的なことは、もう一回あらためて見直すとか原点に戻ってやることが非常に大事になるのかなと思います。そういう面で考えると、まだまだ効率化するというか筋肉質な体制にしていくことに対しては、色々と施策は打てるし、やっていかなくてならないことは非常にあります。また、人間関係とかを突き詰めていくことによって、お互いの関係が改善されたり、社会として円滑に正しく動く部分が逆に増えてくることもあるのでチャンスと考えればよいと思います。
例えば、お客様に感謝の気持ちを持つとか、親とか家族とか友達とか苦しいからこそ支えあったり協力し合ったりするなど、そういうような基本的な部分に一回戻ってやり直すことではないでしょうか。不景気になりましたが、ギスギスして厳しくするのではなく、もっと助け合ってチームワークを強固にしていき、創意工夫で難しい局面を乗り切ることはできると思います。苦しいからこそ、チームワークや創意工夫が必要になってくると思います。


間違ってはいけないのは、原点を自分に都合よく解釈して、ボタンの掛け違いがあると大変なことになります。歴史の勉強をするといいじゃないでしょうか。あなたの考えた原点というのは、こういう条件、こういうことを言っているんだよねということを確認すべきですね。
今までは、やはり複雑になりすぎています。全てにおいて。金融システムにしても製造にしても人間関係にしても。まあ、ある意味では、複雑になりすぎて疎になっている部分もあるし、それが21世紀型の世界というのは、一回リセットする。リセットすると、かなりのチャンスはあります。
リソースを持っている人たちが圧倒的に有利かというとそうではないし、小さい会社もものすごくチャンスはあるし、若い人たちにもチャンスはあると思います。ただ、少子化は、進んでいるので日本はやっぱり近隣の国と手をつないで、いろんな価値を実現するということに貢献できないと国としても生き残れないでしょう。また、アメリカもヨーロッパも大きく変わりますよね。だから面白い年になるんではないですか。

― IT部門のトップに立つ人は、2009年どのような振舞い方をすればよいでしょうか。


IT部門のトップは、はっきりしている。事業にどれだけ貢献できるかということに尽きます。そのためには、行動するときにはどれくらい大胆にできるか、俊敏に出来るかにかかっています。そして、俊敏に色んな判断、決断が出来て実行に移す必要があります。結局は、IT部門のトップは、IT部門の社員とかユーザ部門あるいはパートナーと今までどのように付き合ってきたかという結果が出るということなんでしょうね。

能登原
不況になって、設備投資が減っていくので、林さんが言うように当然決断とか意思決定のスピードとかが重要になりますが、その中でもどうしても優先順位を考えないといけなくなります。その辺を短期的に考えずに長期的な視野で。例えば、人材育成的なところも含めてバランスよく考えてもらうのがいいのかなと思います。
今年に限ったことではないですが、IT部門の人たちに言いたいのは、長期的な視野で自分たちがもっているIT資産というのを、より効率的に事業に貢献できるように、アーキテクチュアとか構築の仕方や手順などを深く考えて長期的視野でやってほしいと思います。すべてのプロジェクトが計画通りに進んでいて、データとかの資源管理も出来ていて、すぐにでも経営に必要な情報を取り出せるようになっている企業と、プロジェクトは失敗ばかりしていてデータを取り出せない企業とでは大きく差がついてきます。2倍程度ではなく3,4倍の投資効率に開きが発生するような時代になっているので、そこまで考えたIT部門長になるべきであると思います。まだまだ、今後経営のトップに上り詰めるような人がCIOになっている例はまだまだ少ないのでこれからそういう人が出てきてくれるようになれば特にIT業界はハッピーなのかな、将来的にも思います。


情報組織そのものにも偽りの部分と本質の部分が必ずある比率で存在しています。そこが本当に見極められて偽りを捨てて、本質に走れるというのがもっともいいと思います。
昨年から今年にかけて色んなCIOや情報子会社の社長と話をしています。大体30から40%のトップの人が事業は、一回減速すると認識しています。その中で非常に希望が持てるのがそれまでは、IT需要に応えるのが精一杯であったので、減速したときこそ人材育成をしようといってくれている人がかなりいます。それは希望ですね。また、合理化も大胆に進めていて、そこから費用を捻出して、若い人たちや今まで停滞していた人の育成というのをこの際、思い切ってやってみるという試みをしている企業もあります。育成は、IT事業の運営の中でそんなに大きな費用がかかるわけではないです。時間はかかりますが。そういう決断ができる経営者はやはり立派だと思います。

― 2009年さらに厳しくなりますが、現場の人たちにどのような姿勢、心持、振る舞いで向かえばよいでしょうか。

能登原 伸二

能登原
案件が減ってきているので、これからは明らかに世の中のトレンドは、選別指向に向かいます。そうなると、優秀な人には、きちっとした高い報酬を与えてでもやってもらうけど、そうじゃない人には報酬を下げるとか、人材も峻別されてくるのは明らかなので、その時にも自分が生き残れるように努力しないといけないと思います。つまり、自分自身どこまでのレベルになりたいかという目標を明確にする。プロジェクトマネージャになっていくのか、スペシャリストとして成長していくのか、という目標を決めて成長していくべきでしょう。結局、自分自身の力で成長していかないといけない時代ではないかと思います。今までのように、IT業界にいれば勝手に報酬も高くなって成長するという時代は終わったということだと思います。目標を高く掲げ、着実に成長していく人にとっては、実力本意のもっとわかりやすい時代がくると思います。


それは、本来の姿に戻るということでしょう。需要と供給の関係を見極めた上できちっと自分たちの力をアピールできないとだめでしょう。貢献できるということをアピールできなければ、技術者としてもマネージャとしても成り立たないわけです。他の産業では、当たり前に行われてきたことがITの場合では、偽りというかバブルが入っていたわけですね。それがなくなるわけです。自分というものに自覚がないと目標をもっても実現できないです。つまり、目標と自覚と我慢強さが重要ではないでしょうか。今時点の実力は、これからの変化が激しくなるのであまり問題ではなくて、短期間でいろんな能力、力を蓄えられる人、そういう人が役に立つのではないでしょうか。

【次回に続く】

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