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2009年1月30日

【新春放談】第三回 「決断力、実行力 そしてスピード!」

決断力、実行力 そしてスピード!

― 読者に対して、希望ある話とか楽しい話とか、ありますでしょうか。

林 衛


大変な時代の大変な組織運営ということで、戦術、人、物、金、情報について意見が言えると面白いわけです。私の考えている戦術は、スピード(アジャイル)です。アジャイルに実行に移す。そうすると何度も何度も見直せる。最初から答えは見出せないけれども、方向感を間違えるとまずいのでアジャイルにやり、軌道修正しながら実行に移すのが、戦略とか戦術に対するアプローチだと思っています。能登原さんどう思いますか。

能登原
スピードを出すためには、結局は、会社の中の人間関係が良くないといけません。また、よく考えて、自分自身のアイデアをすぐに出せる議論のレベルに達していないと発言できません。要するに、素直に自分が出せる環境でないといけないと思います。
ITの世界でも、アジャイルの開発は、優秀な人間が集まってやる開発ですよね。それを企業の中でやろうとすると、結局優秀な人間を集めないと出来ません。口を酸っぱくしてアジャイルでやろうと言っても、ある程度のレベルに皆が達していないと出来ない。ということは、そういう高い目標をもって、人の育成とか会社の中のコミュニケーションの仕組みとかも含めて作っていかないと、アジャイルな組織にならないと思います。逆に、そうならないと生き残れないとすると、会社としてはそういう戦術をとらないといけない。となると、そういう環境の中で楽しめるよう、前向きに考える必要があります。苦しいとか、今まで通りでいたいと思うのではなくて、そういう環境を楽しめるようになれば、それぞれの人にとって、面白い世の中になっていくと思います。


色んな事象が起こりますよね。この時にすばやく判断し、受け入れて楽しむぐらいでないと成功しないと思います。必ずしも常に楽しみだけでやることはできないと思いますが、仕事を楽しむことは大切です。それを楽しめるかどうかは、その人の心の中にあるもので、そこがひとつのポイントだと思います。
ゴルフの場合、同じコース、同じような天候、同じ仲間でやっても、全く同じことは起こりませんよね。ゴルフ前、ゴルフプレイ中、プレイ後と苦しい時はありますよね。でも、トータルでは、楽しいんです。そういうところは、経営とか人生とかに共通することがあって、仲間とそういうゴルフを楽しめるのは、非常に幸せだと思います。ゴルフに経営とかプロジェクトと同じものを見出すとすれば、目標をもって複数の人間でコミュニケーションをとってやらなければならない。そういうスポーツですね。経営も全く同じでスタートとゴールがはっきりしていますよね。ルールがありますよね。ゴルフを通して、経営の実験をなんて中々チャレンジできないですよね。アマチュアのゴルフであればチャレンジしてもいいわけですよ。結果は、中々上手くいかないけれど。そういう共通点がゴルフは面白いですね。不況でも私は、ゴルフは、できるペースでやっていきます。

能登原
企業経営もゴルフも、現在コーチとして指導している少年野球の場合も同じですが、楽しみたいとすれば、どっかで自分なりに目標をもって考えながらやることが大事です。ゴルフもなぜ面白いかというと、アマチュアは何回も行けば段々上手になります。そういう成長が面白い。
企業もこれから峻別されて厳しい社会になるので、その中で自分を成長させてくれそうな企業に行ったほうがいいと思います。自分に合っている企業に。そういうところに行って楽しく生活する社会に、今後なっていくべきじゃないかと思います。要するに給料は高いけど我慢しないといけないというよりも、もっと自分の頭で考えて、ある目標に向かって自分を成長させて、伸びていくことに本当の楽しみがあると思います。ゴルフが好きな人は、ゴルフの中で自分が成長して上手になるというのが楽しめると思うし、しかも全く同じでない違うコースに行くからこそ、またあらたな挑戦をしなくちゃいけなくなるし、そういうところが楽しいですね。
私は、プライベートでは少年野球のコーチもやっていますが、少年野球が面白いのは子供がどんどん移り変わっていく、その成長の過程をみるのが非常に楽しいですね。自分が上手になるよりもっと楽しいかもしれない。相手チームも成長しているので、そう簡単に試合では勝てません。そのような状況にあって、切磋琢磨してきたライバルチームと対戦して、接戦の中で劇的なサヨナラ勝ちをすると、たまらない喜びと達成感を感じますね。


それは、成長しますよね。最初から勝つとわかっている試合というのは、案外負けたりします。能登原さんは良いこと言いましたね。成長が楽しいと。企業も法人と言われるわけで、人であり、それも子供なんですよ。子供からずっと育てていくんですよね。特に私の場合は経営者ですから、時には不安だと感じることもあるし、能登原さんも初期の頃から一緒にやっているので同様に感じるはずです。
やはりメンタルなもの、感情的なものを抜きで仕事というのは出来ないわけだから、そこを楽しめたら最高の形になりますよね。会社の中の人も成長すればうれしいし、その人も成果を実感するし、経営者やマネージャの立場であっても、一緒にやっている仲間がそういうちゃんとした成果をだすことに、喜びを感じるような企業がこれからの企業だと思います。どんな仕事であってもそれは変わらないと思います。
先日、あるお客様からシステム開発成功に関して、わが社のチームが表彰されました。心から嬉しく思いました。成果をたたえてチームや人を表彰することなどは、積極的にやるべきだと思います。このような情動に響く活動も、置き去りにされてきたような気がします。宇宙開発のような仕事から、農業、漁業というように色んな仕事がありますが、それをどう運営して成長させるか、成果が実感できるか、ということが一番その人のためになります。企業の成長が早すぎたり、あるいは人は成長しているけど中々ついて来られなかったりとありますが、その人の成果そのものが企業を成長させる。企業の成長は、人の成長と同期とれているわけですよね。

能登原
人によって皆違うので、ある程度のところで満足する人もいれば、もっともっと成長したいと思う人もいます。そういうことを皆が考えながら、コミュニケーションをとりながら、価値観も互いにわかりながらやっていくのがすごく大切だと思います。その中から楽しみがでてくる。そういった部分が、弊社でももう一回原点として戻ってくると思います。全ての会社においてもそうなるといいですがね。


でも、全員アジャイルでも困るよね。大器晩成も必要だし、色々いるからおもしろい。一方、全員大器晩成だとこの時代、待っていられなくなるからそれも困る。でも、そういう人も価値があるのではないかなと思います。「私、大器晩成ですから」と言ってくれるとありがたいよね。

― 2009年を迎えるにあたって一言。

座談会の様子


一言では語れませんが、過去の経験とか過去のデータとかがあまり通用しない社会になると思います。だから、月並みに言えば、決断と実行だと思います。「決断力」「実行力」が一番のテーマになると思います。人の本質的な成長とか、能力、力というものをもう一回見直すことが大事になる。前提条件としてもちろん、方針がしっかりしているとか、リソースの使い方とか、マネジメント上のバランスとか必要だけど、一言で言えばやっぱり、決断できるかどうか、そして実行できるかどうかが2009年を左右すると思います。それができる人をきちっと処遇して、いい仕事をしてもらう。自分自身、経営者としてもスピード感のある決断、実行が一番大切だと思います。

能登原
弊社がこういう厳しい経営環境の中でやらないといけないのは、お客様に提供できる価値は何かを、もう一回見つめ直すことです。そこを整理してお客様に提示し、貢献したいことをはっきりアピールしたいと思います。そういうことを、みんなの知恵を集めて上手く整理し、提供し続けていきたい。再度、2009年は整理してやり直す年だなと思っています。

(終わり)

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